Vol33 子どもが肥満と言われました。
食事や生活習慣、どうすれば標準になれますか。
管理栄養士 戸澤清歌

子どもの肥満は近年増加傾向にあり、様々な健康リスクを伴います。

肥満は糖尿病、高血圧、脂質異常症を引き起こしやすくなり、子どものうちに発症しなくても、成人してから発症するリスクが高くなります。

特に、2型糖尿病は子どもの頃に発症すると、成人よりも早く合併症が現れることが多いため、子どもの頃から適切な生活習慣を身につけることが重要です。

 

目次

子どもの肥満の原因

食事の偏り

ファストフードやお肉中心の食事、砂糖が多く含まれるお菓子やジュースを好きなだけ食べてしまうと、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ってしまい、体重増加につながります。

 

運動不足

 

テレビやゲーム、スマートフォンなどが外で遊ぶ機会を減らし、運動不足につながります。

また、肥満だと運動能力が低くなり運動をするのがおっくうになります。

そうすると、さらに悪循環を招きます。

 

不規則な生活と睡眠不足

 

早寝早起きができず、夜更かしが習慣化していると、夜食を摂る機会が増えてしまいます。

食事をしてから就寝までの時間が短くなると体に蓄積される脂肪量は多くなります。

また、消化がうまくされず、睡眠の質も悪くなってしまいます。

睡眠不足は食欲が増すホルモンを増加させ、太りやすくなります。

 

対 策

バランスの良い食事

 

主食・主菜・副菜と果物を3食、規則正しく摂ることを心がけましょう。

特に、魚介類、豆類、野菜、果物が不足しがちです。

好きなものだけを食べさせず、苦手なものでも食卓に出すのが大切です。

 

また、おやつは時間と量を決めて食べましょう。

1日150~200kcalが目安

おすすめのおやつは、

・果物やナッツ類

・焼き芋

・ノンフライのお菓子

バランスの良い食事とおやつの量を調節するだけでも、適正体重に近づきます。

 

家族や友達と楽しく外遊び、運動をする

 

 

ゲームやスマートフォンなどを見る時間を減らし、家族や友達と外遊びの機会を増やしましょう。

肥満が原因で動くのがおっくうな子には、体の負担を感じにくい水泳がおすすめです。

運動をして筋肉がついてくると、基礎代謝が増え体重を落としやすくなります。

 

生活習慣を見直す

 

早寝早起きをし、生活リズムを崩さないようにしましょう。

睡眠不足が解消されるだけでも、食欲が落ち着く場合があります。

また、家の環境を整えることも大切です。

・お菓子やジュースを大量に買い置きしない。

・目の届かないところに保管する。

・ご褒美は食べ物以外にする。

など家族も一緒に気を付けるようにしましょう。

健康な体型を目指して楽しく前向きに取り組みましょう。

 

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株式会社サノ・ファーマシー

管理栄養士 戸澤清歌