Vol36 自然の恵みや四季の変化を感じる「旬」
管理栄養士 工藤 菜津美

四季のある日本は、季節によって
たくさん出回る野菜や果物、魚があります。
その“旬の食材”は、比較的安価で、栄養価が高く、
香り豊かで味が濃く
素材の味わいをより楽しむことができます。
日本人にとって季節の訪れを感じさせ、
その時々にしか味わえない喜びでもあります。
今月は、自然の恵みや四季の変化を感じる
旬の食材についてお伝えします。

旬とは、自然の中で
農産物や水産物がたくさんとれる時期のことで、
食材によってその時期は違いますが、
その時期ならではのおいしさを味わうことは
日本の食の楽しみの一つです。
現代では、栽培・養殖技術の進歩、
品種改良、輸入などによって、
ほとんどの食材が一年中出回り
簡単に手に入りますが、例えば、
玉ねぎは“新玉ねぎ”、
キャベツは“春キャベツ”“冬キャベツ”、
かつおは“初鰹”“戻り鰹”
というように、それぞれ旬の時期を迎えます。
目次
新玉ねぎ(3〜5月)

新玉ねぎも、通年出回っている茶色い玉ねぎも、
元々は同じものですが、
収穫後の処理に違いがあります。
通常、保存性を高めるために
収穫後1か月程度乾燥させてから出荷しますが、
新玉ねぎは収穫後すぐに出荷します。
皮が薄く、水分が多くてやわらかく、
辛味が少ないのが特徴です。
加熱するとトロっと甘さが引き立ち、
玉ねぎが苦手な子どもでも
挑戦しやすいかもしれません。
春キャベツ(3〜5月)

春キャベツは秋に種をまき
春から初夏にかけて収穫され、
冬キャベツは夏に種をまき冬に収穫されます。
春キャベツは、巻きがゆるく、
葉がやわらかいので生食に向いています。
丸ごとのキャベツを持ってみたり、
葉を一枚ずつめくったり、
一口サイズにちぎったり、
食材を見る・触る・知ることで、
食べる以外に楽しい食体験が増えたらうれしいですね。
初鰹(3〜5月)

かつおは旬が春と秋の
2回ある珍しい魚です。
初鰹は、脂が少なくサッパリとした味わいで、
かつお特有の
くせのある匂いが少ないのが特徴です。
戻り鰹(9〜11月)は、
まぐろのトロのように脂がのって
濃厚な味わいが特徴です。
かつおは、たんぱく質や鉄、
ビタミンが豊富で成長期の子どもに
ぜひ食べてほしい魚です。
下味をつけて加熱すると食べやすくなります。
季節を問わず、さまざまな食材を
食べられるようになりました。
便利で豊かな一方で、
食卓から季節感が少しずつ
消えてきているともいえます。
食事や買い物での
小さな変化に気づく楽しみを広げ、
「春になったらあの野菜、あの魚が食べられる!」
そんな思い出を子どもたちに残していきたいものです。
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株式会社サノ・ファーマシー
管理栄養士 工藤菜津美

