Vol34 子どもが風邪をひいた日のやさしいごはん 
管理栄養士 亀山茜

朝の空気が一段と冷たくなり、本格的な冬がやってきました。

気温が下がると、体は体温を保とうとしてエネルギーを多く使うため、子どもは疲れやすく、風邪にもかかりやすくなります。

また、冷えた空気は鼻やのどの粘膜を乾燥させ、ウイルスが入り込みやすい環境にもつながります。

風邪をひいてしまった、そんな時こそ、やさしい口当たりのごはんやあたたかいスープが、子どもの不調にふわりと寄り添います。

 

風邪の時の食事は、

『無理に食べさせないこと』

『消化に良いものを選ぶこと』

『水分をしっかり補給すること』

が基本です。

 

加えて、

体の抵抗力や治癒力を高めるたんぱく質(魚・肉・卵・豆腐など)、

粘膜を守るビタミンA(にんじん・ほうれん草・かぼちゃなど)、

免疫の働きを支えるビタミンC(いちご・みかん・じゃがいもなど)

を少しずつとり入れると、回復の土台になります。

そのうえで、症状に合わせた工夫をすると、より快適に過ごせます。

 

目次

鼻がつまっている時

口の中でかむ回数が多くなりそうな料理は避けましょう。

鼻で呼吸できないため、途中で苦しくなったり、むせたりする原因になります。

湯気が鼻の通りを良くする効果があるため、

おかゆ、

雑炊、

煮込みうどん、

みそ汁、

茶わん蒸しなどの

あたたかい料理をとりましょう。

 

のどが痛い時

 

なめらかで、のどごしのやさしいものをとるようにしましょう。

酸味が強い柑橘系ジュースや

香辛料、

極端に冷たい・熱い飲み物は避けて

のどに負担のかからないようにします。

 

せきが辛い時

 

かたい固形物や水っぽいものを食べると、のどにつまったり、むせたりして食べにくくなります。

茶わん蒸し、

卵豆腐、

ポタージュ、

ムースなど

良いですね。

さらに、

やわらかく煮た野菜を小さく刻んだものや、

つぶして裏ごししたものなどを

少しずつ食べさせるようにすると良いでしょう。

 

熱がある時

 

発熱によって水分が失われるため、脱水症に気をつけましょう

湯ざまし、

麦茶、

子ども用のイオン飲料などを

こまめに飲ませるようにしましょう。

 

食欲がない時は、

日頃から子どもがよろこんで食べている

プリンやゼリー、

シャーベット、

ヨーグルト、

すりおろしりんごなどが

おすすめです。

 

風邪の時は冷たいものは

避けるべきと思われがちですが、

熱がある時はひんやりとしたものの方が

食べやすいこともあります。

熱が下がってきて食欲が出てきたら、

おかゆや雑炊、

煮込みうどん、

野菜スープなどにして、

徐々に通常の食事に近づけていきましょう。

 

 

下痢ぎみの時

 

 

うす味で、あたたかい食事が基本です。

冷たい飲み物や食べ物は症状が安定するまでひかえましょう。

脂肪分の多いもの、

かたいもの、

食物繊維の多いものは

下痢を悪化させてしまうので避けましょう。

牛乳や

ヨーグルトなどの乳製品も

下痢がある時は避けた方が無難です。

 

 

風邪をひいた子どもを見ると、心配で胸がぎゅっと締め付けられるような気持ちになりますよね。

食べられる量はその日によって違って大丈夫

 

お子さんのペースに合わせて、無理のない範囲で見守ってあげてくださいね。

ただし、

ぐったりしている、

高熱が続く、

呼吸が辛そうなどの

サインがある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

 

看病は心配も多いですが、どうかご家族のみなさんが少しでも穏やかな気持ちで過ごせますように。

 

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株式会社サノ・ファーマシー

管理栄養士 亀山茜

 

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